私にとって旅は心の栄養を与えてくれるもの 
ハワイ島・オアフ島の旅
2005年4月29日〜5月5日

現地時間2005年5月1日(3日目)
滞在3日目、やはり早朝に目覚めてしまった。 まだ暗い中を昨日と同様に、ホテル内をウロウロと動き回る。そして昨日同様に従業員用のコ-ヒーを GETして、いそいそと部屋に戻る。ラナイにて波の音を聞きながら、漆黒の世界にていっぷくをつける。 やがて鳥たちのざわめきと共に、朝が訪れ2005年5月1日が動き出した。
まずは、昨日借りたレンタカーを返しに、コナ空港へ向かった。振り返るとハワイ島4日間コナへ 行かない日は無かった。AM9時ダラーのオフィスは、日本からの便が到着するため、かなり忙しいそうだった。 黒板を見るとホテルへ送り届けるリストに、私の名前がしかっり記載されていた。これで一安心した、 なぜならホテルまでタクシーで行けば軽く40ドルはかかってしまうからだ。
返却手続きを終えホテルまで、 送ってくれる車を待っていると、目の前に現れたのはタクシーだった。
ダラーのスタッフが早口の英語で説明してくれた、それを断片的に聞き取って繋ぎ合わせると。 「ホテルまでこのタクシーを使いなさい、おっと料金はダラーが払うから心配しないで」と言って いるように思う。半信半疑でタクシーに乗り込み、再度ドライバーに確認してみると同じ事を言って いるような気がする。レンタカーの料金が40ドル位で、帰りのタクシー代が同じく40ドル 程度。つまりダラーの収入はなしという事ではないか!太っ腹なのか、経済観念がないのか判断 しかねる事態である。とにかくホテルまで辿り着くと、ドライバーにチップだけ渡して部屋に戻った。


夕陽と星空のツアーまで、かなり時間があるため、ホテル内を散策することにした。 広いホテルは短時間で周るのは不可能なので、とりあえず滞在しているオーシャンタワーの近辺を 散歩してみた。以下画像にて紹介する。
↑オーシャンタワー裏のプール


↑ホテル内を散策


↑こんなレリーフが、いたる所にある。


↑ブッタポイント・突然仏像が・・

この日の昼食はホテル内にある、チャイニーズレストランで食べたのだが、これが大失敗だった。 私の注文したワンタン麺は、今までに食べた事ないほどの不味さであった。他の料理はそこそこ イケルらしく、ポナペンは満足そうに食事をしていたが、ワンタン麺は大失敗だった。 これからHWVへ宿泊される方に忠告すると、ホテル内唯一のチャイニーズレストランでは麺類の 注文は避けた方が無難である。ビーフンや餃子などの料理は、美味しかったので麺類だけ気を つければきっと楽しい食事ができると思う。


↑麺類だけ注文しなければ、美味しいキリン


さてさて午後3時、いよいよツアーのピックアップの時間となる。 ワイコロアビレッジ・ロアーロビーはツアー出発を待つ人で賑わっていた。
後藤と名乗る年配の男性が現れ、我々の名前を呼んでいる。どうやらツアーのガイドさんの ようだ。どこから見てもコテコテの日本人♪・・良かった言葉には不自由しないですみそうだ。
ピカピカの4DW車に案内され、他のホテルのピックアップに向かう彼方此方のホテルにたちより、 車内は寿司詰状態になり窮屈である。今回の「夕陽と星空のツアー」は、かなりの悪路をひた走るツアーなので、 混み合う車内はやや不安である。
まずは19号線を少し北へ、ついでワイコロアロードから悪魔の住む道、サドルロードへと 車は走る。時おり頭を天井にぶつける程の悪路が延々と続く、さすが軍用の道である。
新しい4WDはサスペンションがまだ硬く、激しい上下運動に拍車をかける。 路上の制限速度表示は45マイル(約70キロ制限)!まったくアメリカは無茶な国である。
舌を噛まないように気をつけなければならず、話をすることもままならない。トイレ休憩に 寄ったキャンプ場では、長袖の上着を着なければならぬ寒さになっていた。
広い敷地の中にポツポツとロッジが建っているが、もちろん人影はない。このような寒い 場所でキャンプをする酔狂なヤツはまず居ないのではないか。


↑寒々としたキャンプ場・天気が悪いのではなく雲海の中

再び悪路を走行して、車は 標高4200メートル, マウナケア山頂を目指す。
山道の割にカーブが少ないサドルロードは、 一直線に山を登って行くような印象である。そうそう途中にあったパーカー牧場は、広さが 東京23区の約1.5倍で、その広大な敷地には牛5万頭が飼育されている。人口が1000万を 超える東京23区、キュウキュウとして人が住んでいる事を思うと、なんとも贅沢な牛達である。 この牧場はアメリカ最大の広さを持つ個人所有の牧場なのだ。
山頂の空気が薄いため、気圧調整も兼ねた軽食タイムを、オニズカビジターセンターでとる。 このオニズカビジターセンターとは、あのスペースシャトル「チャレンジャー」号の 爆発事故(1986年)で亡くなった、ハワイ島出身の宇宙飛行士オニズカ大佐を記念して 名付けられたセンターなのだ。
元々は各天文台で働く人達のため、山頂に上る前の環境順応のため 中間設備として設けられた施設だ。
そして一般車輌ではこの地点までしか登ることができない。(レンタカーではサドルロード全体が 保険対象外)


↑オニズカビジターセンターから望むマウナケア山頂

標高2800mのビジターセンターには、ウズラのような鳥がウロウロしており、 観光客の食べる軽食のおこぼれを狙っていた。


↑ウロウロするウズラ、愛嬌があるがエサを与えてはいけません。

そしていよいよ山頂を目指し出発である。車中で後藤さんが注意事項を伝えはじめる、
「ココから先は 空気が薄くなるため、眠くなっても絶対に眠ってはいけません。もし寝てしまった人がいたら,殴ってでも 起こしてください。ここで寝てしまうと、二度と目覚めない事があります。」
思ってみなかった指摘に、車中に緊張がはしる。そして車窓にはマウナケアの万年雪が、黒い溶岩に輝くように 見えてきた。頭ではわかっていても、ハワイで雪を見るのは不思議な気持ちである。
そんな事を考えているうちに、ついに山頂へ到着した。ここで配られたダウン・ジャケットに着替えて外に出る。 富士山頂を遥かに凌ぐ大地の上で、私が見たものは夥しい数の天文台であった。
晴天率99%、澄んだ空気と 完全とも言える闇、この条件が世界でもまれな天体観測の好立地を作り出してしる。
山頂の寒さに耐え待つこと暫し、ゆっくりと太陽が沈み始めた。
それは、経験した事のない大自然が作り出す、壮大なパノラマショーの始まりであった。 目の前のスバル天文台が、茜色に染まり太陽は天文台の直ぐ横を通り過ぎて行く。
ついで我が目線を下り足元へとすべり落ちて行く巨大な火球、それは紛れも無く我々の太陽なのである。
神秘的とか感動したとか様々な表現があるが、人の持つ言葉の形容では語れない力強さを感じ、ただ 見守るだけの落日なのであった。


↑スバル天文台の横を通過する太陽

さてさて、サンセットを堪能したあとはビジターセンターへ下り、おトイレタイム
辺りはすっかり闇に包まれて、雰囲気が一変していた。大自然の驚異を目の当たりにした 興奮は冷め遣らず、ついつい足元がおぼつか無い闇も忘れ彼方此方につまずきながらトイレを済ます。
ふと見上げた空には、大量の星がきらめいていた。星々の隙間に夜空がある、そんな表現が過言でない 光景であった。
この後少し下った広場で天体鑑賞をした。あまりに美しいその夜空は、写真に残すことは 出来ないが、絵であれば簡単に再現することが可能かもしれない。おそらく一枚の巨大なカンバスを漆黒に塗りつぶし、 無造作に多量の金粉をちりばめると、この時に見た空になる。
目線の少し上にサザンクロス(南十字星)が見える、 北緯25度以南の地域でしか見る事の出来ない星座である。私は南十字星を南半球でしか目視できないと思い込んでいた。 ぎりぎりハワイ島では、この時期に見る事ができるようだ。時おり流れ星が走るらしく、ツアー客の間で歓声があがる。 生まれてこの方、流れ星をみた記憶がない私は、この期を逸しまいと必死で夜空を見上げるが、残念ながら確認できなかった。 そもそも流れ星とは宇宙に漂っている塵や石などが、大気との摩擦によって一瞬の間光りながら燃え尽きていくもので、 夜空に輝いている星々が流れているわけではない。しかし英語でも流れ星はshooting starと言う、きっと昔の人々は 本当に儚く消えていく星の最後だと思っていたに違いない。
オリオン座の三ツ星の傾きに沿って右上(北西)のほうに進んでいくと、赤っぽい明るい星がある。 それが、おうし座の「アルデバラン」さらにそのまま進むと、星の集団「すばる」を見つけることができる。 清少納言『枕草子』の中にも「星はすばる」という一文が出てくる位に、古来より我々日本人に馴染みの深い星である。 これら肉眼で確認できる星々の殆どが恒星であり、火星や木星など確認できる惑星はわすかである。

ご存知だと思うが、恒星は太陽と同じ自分自身で光を放つ星で我々の地球がある銀河には、恒星だけで2000億はあると 言われている。
銀河は天文用語で島宇宙と言われ、銀河のような島宇宙は全宇宙にさらに2000億あるのだそうだ。
つまり 夜空に輝く星の数は4×10の24乗個だと言う説が一般的なのだ。
ピンと来ない数字なので、具体的に言うと 地球上の全てのビーチにある砂をかき集めても、全宇宙の恒星の数に足らない計算なのだ。
天文学的数字とよく言うが、これこそが正に本家本元なのである。さらにこれらの恒星の周りには、地球や火星のような 惑星が複数周っている。つまり惑星の数は数えようがないのが現実なのだ。
これだけある惑星の中には、きっと未知なる生命が存在すると私は信じている。それは必ずしも我々のような形をしているとは、 限らない。極論を言えば石や岩石が生きて、思考力を持つこともあるかも知れないと、恥ずかしながら密かに思う自分である。

宇宙の大きさも測り知れないもので、たとえば我々の住む銀河の直径は10万光年、1光年は光の速度(一秒間で地球を七回半回る速さ)で1年間かかる距離なので、 途方もない大きさといえる。
間違っても東京ドームで何杯分なの?と言った尺度で考えないで欲しい。 この途方もない我が銀河も、島宇宙としては平均的な大きさだ言うのだから驚きである。 そんな広大な宇宙からすれば我々の地球もミクロ、マクロの単位でしかなく、その中の我が街・我が家など原子電子の単位にも満たないものなのだ。 宇宙の大きさの前では、我々の悩みなど取るに足らない極小のものと言えよう。
話が変な方向に進んだが、マウナケアの夜空は私にそんな事を思い出させて くれた。不思議な夜空であった。
夕陽と星空ツアーは、満足のゆくツアーであった。
ホテルに帰ると時計は11時を過ぎていた。 いよいよ明日はオアフへ移動であるビックアイランドともお別れなのだが、なんだか離れ難い気分になってきた。
ともあれ明日は6時起き、早く寝なければと思いつつシャワーを浴びてラナイで喫煙、日付は既に変わっており、 ハワイ島の滞在は寝不足の滞在となった。


5/2ホノルル移動へ続く

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